●SOMEDAYマスターの考え(2011.11.30記)

これからの日本での、発電に関する小論文

今回のこの大惨事。止めようと思っても少なくとも30年は止められない。今の人類の技術は、
原子力を完全にコントロールするに到っていない。
今回間違いなく、原子力発電は、全て廃炉にすべきである。

まず、全国の原子力発電所は、手順を追って廃炉にする。それと平行して、原子力発電所のタービン建屋を有効利用する。
具体案として、全国の原子力発電所の各原子炉を廃炉にし、その各タービン建屋の側に、二酸化炭素排出の少なく
、しかも安価なLNGガスの炉を建設し、この炉によって既存のタービン建屋のタービンを回し、発電する。

実際問題として、多少CO2は出るが、元来稼働していた原子力発電所から排出される70%の無効熱、海域連続放出による
海水温上昇に比べれば、マシに思う。※どちらが温暖化に悪影響か調査したわけではないので、さだかでないが。
ただ、原発稼働時安全を期して、原子炉の圧力は80万パスカル(8気圧)以下に規制されており、火力に切り替えれば
120万パスカル(約12気圧)以上に上げることも出来、効率もぐっと上がる。
効率で言うと、原子炉での発熱料の約30%がタービン建屋へ送る蒸気エネルギーに使われ、後の70%は海に放出される。
LNG火力発電は、某企業の算出によれば、80〜90%タービン建屋へ送る蒸気エネルギーに使われ、無効熱エネルギー
としては、10〜20%のみである。ただ今後何年LNGガスが埋蔵されているか、判らないが、LPGよりも、
使用頻度が少なく安価である、このLNGガスの方が、まだ埋蔵量も多く、当分は無くならないように思う。
(はっきりしたデータを示せないが、多分ウラン埋蔵量と同じぐらいだと思う)

当方思うに、当分このLNGガス発電に既存原発を改造し、運営。

 将来この、ここでの切り替えた火力発電所は廃炉にする。
後、一番可能性の有る、太陽光発電に大々的に切り替えてゆくのが日本の進むべき道だと思う。

※補足として、当方の計算では、今一番発電量の多いシャープ製のパネル(1m2で最大142W)を使用した場合、
全世界中の電力をまかなうのに、どれだけの広さが必要か、算出したのであるが、65万平方キロメートルであった。
(北緯35度を中心に晴れで、連続照射として計算)これは日本国土の約2.4倍である。すなわち日本国土の2.4倍の広さ
にソーラーパネルを敷き詰めたら、世界中の電気がまかなえる計算になる。


■原発と電力に関しての、吟味と当方の考えのまとめ。

 福島30キロ圏内は、少なくとも30年は放射線の問題で、住むには適さない。
この事から考え、非難している人々及び30キロ圏外で放射線の問題を抱えている地区の人々は全員、他の安全な地域へ
集団移動していただき、その移動先地域を元の町に似た町作りをして移動してもらい住んでもらう。30年後かいつか
放射線問題がなくなった時点でそれぞれ元の場所に戻るか協議してもらい、当事者で決めてもらう。過酷ではあるが、
強制的に移動してもらう。(非難している人々と残っている人々間で、いがみ合いが起きている事を回避するため)

考えるに、夏季東電の必要としている6000万KWの電力を得るには、422Km2の広さが必要。
今仮に福島原発30キロ圏内にパネルを引き詰めたら何分の一必要か算出してみると。
30キロ圏内全面積=(30×30×3.14)÷2(円の半分として)=1413km2になる。
従って、1413÷422=3.35となり、30キロ圏内の3.35分の1の面積にソーラーパネルを敷き詰めたら全電力をまかなえ

る計算になる。(但しこれは真夏の最大照射時の計算であるから実際はもっと少ない)
 又今の現状の東電原発総発電量の1730万KWを発電させるには、ソーラーパネルでは約122km2必要であり、
30キロ圏内の11.6分の1の面積でまかなえる。日照時間効率等考え(エアコンの電力が必要な時は大体において昼間の
炎天時で、この時最大発電に近くなる事を考え)仮に真夏の炎天時に最大電力が必要で、需要と供給が同軸と考え100%
で計算すると、30キロ圏内総面積の11.6分の1の広さにソーラーパネルを引き詰めれば、まかなえる計算になる。
ちなみに、シャープ製パネル1平方mあたり諸設備を含めての計算で約5万円で有り、総費用を計算すると、
122×1000×1000×5万円=6.1兆円必要になる。これは、日本の全電気メーカーが総力で取りかかれば、
半額以下で生産配備が可能と推察する。日本の企業に期待したい。

今こそ、国民向けに約6.1兆円のソーラーパネル国債を発行し、全費用をかけ建設し、夏場を乗り切る(冬はまだはっきり
とした当方の案は無いが、灯油とガスを使う家庭もある事を考え夏場より電力消費は多少 少ないと考える)。

 2011年の夏において、原発があまり稼働していない場合においても何とか持ちこたえた事を考え、
天候に左右され、効率の悪いソーラー発電でも、電力ピーク時の補助として、充分に威力を発揮すると考える。
又、夏以外の季節は現時点でも、原発電力は不要であるから、その期間のソーラー発電量は全て買電でき、
不要な火力発電所を停止でき、しかも火力発電燃料の削減も出来る。そしてその季節での発電も当然フルで発電させ、
その時に稼いだ費用は、国債の還付金として、国債購入者に配給する。(こううたえば、直ぐに売れる)

※ちなみに、企業達が自費でこの地区へパネルを設置し、東電へ発電電力を売ると言う方法もある。
うまく行けば10年〜15年で費用回収が可能である。但し土地所有者と国の承認が必要な事を前提とするが。

補足として、我々日本国民全体が電力使用に関して、それなりの削減を共有することが大事である。
以上


(2012.2.24 追記)
※ついでで有るが、日本の水力発電は殆どが揚水発電方式をとっており、放出した水を夜中に上のダムにくみ上げており、
この電力を原発の余剰電力に今迄は使っていた。ソーラー発電は夜中は殆ど発電しないので、この電力を揚水発電所へ
提供できないが、元々水力発電の総発電量は、わずか852万キロワットであり、パネル設置完了後、新たにその分を増やさ
なければならない。と思うが他の方法は無いだろうか? 今私考模索中である。


●吟味

以上申し上げた、ソーラー発電、及び既存の水力は、建設に高額費用は発生するが、完了後はそれに関わる燃料を
必要としない。したがって、ランニングコストは殆どいらない。
水力は、上池に貯めておいた水を、必要とされる時に放流発電出来ると言うメリットがあるので、増やさないにしても、
現状維持が望ましい。
ソーラーに関しては、天気にかなり左右されるので、必要な時に供給可能かが不安定である。ただ全文記述の通り、
真夏の炎天時に矢張りエアコンに必要な電力が要求されると言う事であるから、両者リンクしており、問題はある程度
解決出来ると考えられる。


●発展

このソーラーパネル設置に関しての所見。
東電原発総発電分は、原発30キロ圏内の11.6分の1でまかなえるが、費用は約6兆円。しかし1平方mあたり5万円の計算であり、
実際は大量生産及び設置であるから、3〜4分の1ですむと考える。又それに関わる作業員の方は地元にあふれるほどいる。
(地元の方達を雇用し、原発が無くなったら仕事がなくなるから、又 交付金が無くなるから、こんな事態になったにも
関わらず、矢張り廃炉は反対などと言う情けない事を言わせない)

又、2011年8月末、管元主総が総理を下りる条件にしていた、{再生可能エネルギー法案}が成立しているので、
このソーラーパネルで発電された電気は、電力会社が全て買い上げなければならないので、設置後かなりの、買電料金が
入ってくる。菅さん、よくぞ通してくれた!

具体的に、1730万KW/h×30円(今年のソーラーでの買電金額)=51900万円(1時間当たり)
1年計算すると、51900万円×6時間(真夏の最大照射時間と想定)×365日=1兆1366億円となる。
ただ、1年を通して、曇り、冬、等々、諸条件を考え、発電費用は5分の1程と考えられ、年間2273億円
稼ぐ計算になる。仮に、総建設費用が2兆円だとしたら、上記よりも更に早く約8.8年で償却出来る計算になる。
たとえ、20円としても、10年ちょっとで償却出来る。
もし、国がやらずとも、パネル設置許可さえ下りれば、パネル会社、又は民間が行っても企業として成り立つ。


●更なる発展的見解として

 ◎国の場合、設置費用を国債(ソーラーパネル国債)を発行して集め、建設する。
そして発電で稼いだ金は、随時国債購入者へ変換する。総国債払い戻し完了後、稼いだ発電費用は、国債購入者及び、
パネル設置地区へ永久に配当金として配当する。

 ◎企業の場合、企業が投資してこれを運営する。
但しかなりの費用になるので、シャープ、松下、東芝、NEC、等での合弁会社を作り、共同で運営する。
矢張り費用償却後は、合弁会社とパネル設置地域へ使用代として、利益折半。地域へ永久利益配分する。

 ※最後に再度言うに、建設時、両者とも現地の方々を優先的に雇い入れ、雇用に最大限貢献する。

以上